るりこまり日記

私と私の大好きな人たちに都合の良い国を作って穏やかに生きたい

時間によって見え方が変わる

今日は古本市に行った。一駅手前で降りて、神宮丸太町で昼食をとった。店名にラビットという言葉が含まれているかわいらしいベーグルの店だ。オレオのベーグルとイチジク・クリームチーズのベーグルにストレートのアイスティ-をセットにした。ふと周囲を見渡すと、複数いた女性客達はベーグルを一つしか食べていないことに気がつき、二つも食べている自分が少しだけ恥ずかしくなった。そのうえ、ベーグルはよく見ると大きかった。かごに並んでいた時はキュートなサイズに見えていたのに。こんなに大きいのを二つも食べられるかなと不安に思ったが、美味しすぎて全部食べられた。

 

店を出る、日差しがすごい、痛い。台風が近づいているからいくらか涼しいかと思っていたが、全くそんなことは無かった。風が強すぎて使用期限が怪しい日傘が反り返る。日傘は封じられたが、目の細かい麦わら帽子と、季節感と可愛さを無視して羽織ったUVカットのカーディガンを身につけているから大丈夫かな。帰宅後に確認したら足の甲が微妙に火照っていた。3度塗りした最強クラスの日焼け止めも真夏の京都には勝てないのかな。

もっとちゃんと守ってよ。ごめんなさい、塗り直さなかった私が悪いです。

 

京阪電車 神宮丸太町に繋がる橋から大文字を眺める。ひとしきり眺めた後は視線を左に向け、川を眺める。デルタに思いを馳せる。全てが青く感じた。空も水も、緑も、自転車で走り去る白いシャツの通行人さえも。何度も、「青いなあ」と口にした。

下鴨神社糺の森に到着し何枚か写真を撮ったあと、会場の雰囲気を見つつ、とりあえず最奥のテントへと向かった。今年は奥から攻める作戦だ。戦利品は以下の通りである。文鳥日本画、世界のことわざ辞典、発達心理学の入門書、不老長寿の食べ物や伝説をまとめた本だ。文鳥日本画は昨年の秋の古本市で後輩が見つけてくれたが、購入を見送ったものだ。見覚えのあるようなインクの染みがある。もしまた会えたら、と少し期待をしていたがまさか本当に会えるとは思っていなかった。秋の古本市では二枚あったけれど、一枚になっていた。どこのおうちの子になったのかな。可愛がってもらえていますように。もう一枚の子、ありがとうございます。迎えに来たよ。一緒に帰ろう。

 

楽しかった、とても楽しかった。

帰りの電車では「この生活をずっと続けたい、頑張らなきゃ」と思うくらいには、穏やかな気持ちであった。

 

深夜、切り取った今日を振り返る。橋の上から撮った青い青い鴨川の写真が目に入る。なんだかとても苦しくなった。私を、京都を照らしていた昼間の太陽光線が画面を突き抜けて脳の中で反射する感じがした。それから、気のせいだと思うけれど、その写真は何となく夜の存在を否定しているようにも見えた。昼って眩しいでしょう、きらきらして素敵でしょう、と。

この話書く直前まで、私は暗い部屋で冷たい床に横たわって、今日の振り返りという名目で時間を無為に消費していた。いつまでそうしているのかな、この瞬間だけじゃなくって、今後も含めてだよ。いつまで許されるかわからない猶予が与えられた、幸せなうちに終わらせちゃいたいな。といったような、人生の終わり望む気持ちも頭にちらついていた。

不思議だな、明るい時間には「この生活をずっと続けたい、頑張らなきゃ」と思わせてくれた景色が、深夜だとこうも違って見えるのか。

 

もう朝になりそう、書き終えたから寝ます。

今回のお別れの挨拶は、中二病のおんなのこが好きなあの言葉。

おやすみ世界。