6月23日の23時頃。梅雨入りしたばかりで雨が良く降っている。少しだけ空いた窓から風が吹き込んできて涼しい。気がつくと、見たことのあるようでない場所にいた。
ひたすら白い空間に四畳半くらいの赤い絨毯が敷いてある。3mほどのハンガーラックが2つあり、お洋服がたくさん掛かっている。ALICE and the PIRATES, BABY☆, h.NAOTO, 全体的にシックな感じのお洋服がたくさん並んでいた。
白い空間にはそれ以外に何もない。赤い絨毯が無ければ上と下もわからない。白は少し冷たい白。生成りのような暖かさはない。
お洋服を眺める、ラックの向こうから人が現れた。男性だ。シルバーの髪、上下黒のスーツ、メガネをかけている。顔は良くわからなかった。平沢進氏か坂本龍一氏のような雰囲気であった。
男性は私に声をかけた。
「君も着れば良いじゃないか」
「私は…似合わないので」
シェグリットとイノセントワールドのお洋服はお迎えした。どちらもブルーで、シルエットが美しい装飾の少ないワンピースだ。フリルやリボンのたくさんついたロリィタにも憧れるが、体型や顔立ちからして着こなせる気がしなかった。似合わないからと伝えると男性は顔をしかめ、つまらなさそうにしていた。
ロリィタが嫌いだと思われたのかもしれない。誤解を解きたい、本当は可愛い服が大好きだし、イノワのエレーヌローズでお茶会をしたこともある!とても必死な気持ちになった。カメラロールを遡り、お姫さまとフランソワでお茶会をした時の写真を見せる。男性は背を丸くして画面を覗き込むと、少し笑ってどこかに消えていった。
気がつくと私の格好はお気に入りのコーディネートになっていた。白のヘッドドレスにみつあみ、イノワのブルーのワンピース。振り返ると嶽本野ばらさんがいた。険しい顔でじっと見つめられている。赤の女王のような雰囲気だ。
「あの、私の大好きなお姉さんがあなたのことが大好きで…!」
言葉が上手く出てこない。
「さらさん…っていう方で…」
「その子はどこのお洋服を着ているの?」
「BABYのお洋服がとても似合う方です」
野ばらさんは「そう」と言って優しく微笑んだ。 目が覚めた。時計は0時31分だった。
#セットリスト
雨の音
ラジオ体操のピアノの音
今日は13時過ぎに起きた。また昼夜逆転している。でも、この時間が好きだ。